2015年10月17日土曜日

フォレスターとレガシィアウトバックの違いとは?

スバルのSUV車は、特にアメリカ(北米)では大人気。でも似たようなデザインも多く、案外各車種の違いが分かりづらかったりします。

そこで最近大幅なマイナーチェンジしたフォレスターと、レガシィアウトバックを比較してみました。


車体の大きさと見た目の違い

まずは車体サイズの違い。

フォレスターが4595×1795×1715mm(全長×全幅×全高)に対して、レガシィアウトバックが4815×1840×1605mm(全長×全幅×全高)。アウトバックの方が全体的に大きいものの、全高はフォレスターの方が高い

上フォレスター、下レガシィアウトバック
冒頭に貼った比較画像を改めて見比べると、その差が見た目からも何となく分かります。若干アウトバックの方がデザイン的には大人しめという印象もします。

ジャンル的にはフォレスターがSUV、レガシィアウトバックが2BOXのステーションワゴンタイプという位置付けなので、その特徴が現れています。

ただ室内空間はフォレスターが2095×1540×1280mm(室内長×室内幅×室内高)に対して、レガシィアウトバックは2030×1545×1240mm(室内長×室内幅×室内高)と、むしろフォレスターの方が広め。

ちなみに3列シートSUVのエクシーガクロスオーバー7は4780×1800×1670mm(全長×全幅×全高)と、その中間ぐらい。エクシーガはミニバン色も強めですが、室内は2095×1540×1280mmとフォレスターと同サイズ。

エンジンスペックと燃費

続いてエンジンの違い。どちらも言うまでもなく水平対向エンジン。そして駆動方式は4WD(AWD)モデルのみです。フォレスターのみMT車も用意されてます。

レガシィアウトバックの排気量は2500ccに対して、フォレスターは排気量2000cc。アウトバックの方がエンジンスペックは上回ります。

具体的に見比べると、アウトバックの最高出力が129kW(175PS)/5800rpm、最大トルクが235Nm(24.0kgfm)/4000rpm。フォレスターの最高出力が109kW(148PS)/6200rpm、最大トルクが196Nm(20.0kgfm)/4200rpm。

ただフォレスターは最上級グレードにターボエンジンが用意されていて、最高出力が206kW(280PS)/5700rpm、最大トルクが350Nm(35.7kgfm)/2000-5600rpm。むしろアウトバックを圧倒。

燃費はアウトバックが14.6km/L、グレードによって違いはバラバラですが、今月のマイナーチェンジでフォレスターは最大で16.0km/Lまで伸びました。ターボモデルも13.2km/Lと、アウトバックと大きな差はありません。

ちなみにエクシーガクロスオーバー7も、アウトバックと同じ2500ccエンジン。スペックもほぼ同じ。ただ燃費は13.2km/Lとアウトバックより落ちますが、燃料タンク容量が5Lほどエクシーガの方が大きいのが理由かも。三列シートの方が長距離移動が多いだろうという配慮か。

価格

フォレスターは214万9千円(2.0i)から購入できるのに対して、アウトバックは318万6千円から。価格はフォレスターの方が割安。フォレスターのターボモデルである「2.0XT EyeSight」の価格が312万8千円ですので、アウトバックのエントリーグレードはそれよりも高価格。

また今秋のマイナーチェンジで、フォレスターの中身が大幅に一新。シャシー(土台)性能が強化。ドアガラスが肉厚になって車内の静粛性もアップ。ショックアブソーバーの減衰力を最適化したり、そういった細かい調整で乗り心地などが向上してるのに価格は据え置き。

最上級グレードでもあるターボモデルは最大+10万円ほど価格アップしてるものの、コーナリング性能を高めるアクティブトルクベクタリングを採用することでスポーティーな加速性能を実現してるそう。個人的にはフォレスターの方がお買い得に見えます。

ちなみにエクシーガクロスオーバー7の価格は275万4千円から。

自動ブレーキ・アイサイトにも違いがある?

スバルといえば、やはり自動ブレーキのアイサイト。

フォレスターはこれまで一世代前のver2だったんですが、今秋のマイナーチェンジ後の新型では最新の「アイサイトver3」に進化。

一方のレガシィアウトバックは、確か昨年2014年のフルモデルチェンジで既に「ver3」を搭載済み。ただ今秋の一部改良ではレヴォーグに設定した「アドバンスドセーフティーパッケージ」なるものを標準搭載してきた。

これは近づく後続車両を検知して警告を発してくれる。車線変更時に役立つ。また、ドアミラーにもカメラが設置されていたり、アイサイト3の安全性を更に拡充させるもの。レヴォーグや今回比較しているフォレスターにはオプションで追加設定できますが、レガシィアウトバック(B4も含む)は標準で搭載。だからスバル車の中で一番安全といえるのがレガシィアウトバック。価格はフォレスターより高いですが、それ相応の値段とも言えます。

ただ予防安全性では「アウトバック>フォレスター」と評価したいところですが、フォレスターはスバル車で初めて「AFS(アダプティブフロントライティングシステム)」を採用。

これはプロジェクターが可動式でステアリング操作に連動させることが可能なので、カーブでも進行方向にライトを照らすことができる。またヘッドライト内にシェードがあるので、ハイビームでも対向車に当たる部分だけ遮光できる。

それを考慮するとどちらが優れているかは甲乙をつけがたい。ちなみにエクシーガクロスオーバー7の自動ブレーキはver2のまま。

比較まとめ

簡単にまとめると、フォレスターは完全なSUV仕様。価格帯などを考慮すると、対象ユーザーは若者向け。じゃあ自動ブレーキが必要ないとも思っちゃいますが、若者ドライバーほど仲間と集まるとハッチャける傾向が強いので、むしろ予防安全性を高めておくに越したことはない。

一方、レガシィアウトバックは高級感あるでっかめステーションワゴンといった感じ。国産のミニバンや、いかにも2BOXというデザインは所帯じみててダサい。そういった考えを持ってる人は少なくないと思うので、価格帯的にも対象ユーザーはお金に余裕があるパパさん向けといったところ。

エンジンも余力があるので、日常的に家族を連れて移動するのには最適。燃費も程々ですので、遠出が億劫になることもありません。還暦を迎えて一線を退いた方はお孫を乗せてドライブというのもあり。そこで敢えて三列シートが欲しいという方は、エクシーガクロスオーバー7を選ぶのがベター。

ちなみに2018年現在、スバル新型フォレスターはフルモデルチェンジ済み。また新型レガシィも2019年以降にフルモデルチェンジすると予想されてる。そのため次期モデルについては新車比較サイト・カーギークで新型フォレスターと新型レガシィを比べたいと思います。

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